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うみらいく愛南
(旧小学校校舎)
施設の概要
“うみらいく愛南”は、愛南町が、漁協、地域の企業、地域住民と連携して、地域産業イノベーション(技術革新)の創出、環境重視型産業の構築、過疎地域の農漁村の多面的機能の維持活動と人材育成といった産業創出の拠点として活用する他、連携協定を結んでいる愛媛大学南予水産研究センターの研究施設として活用されています。南予水産研究センター側には実験室や研究室があり、水産に関する研究が行われています。研究内容はカツオの一本釣りでエサとしているカタクチイワシの養殖による安定供給の確立やマグロの代替魚種スマの養殖など、愛南町の基幹産業である水産業を振興するための課題を解決するために行われています。1階には宿泊設備も設けられており、大学生や実習で訪れた学生が寝泊まりしています。 一方、愛南町が使用している側では愛南町が行っている「ぎょしょく(触・色・職・殖・飾・植・食)教育」の拠点として研修室や調理実習室が設けられています。「ぎょしょく教育」は愛媛大学がコンセプトを考案した経緯もあり、時には南予水産研究センターの教員が「ぎょしょく教育」に加わることもあります。
また、うみらいく愛南には「地域相談支援室」として地域の方々が談話や集会を行う場合に利用できる部屋も設けられています。「地域相談支援室」には旧西海小学校の生徒が残した作品や写真、地域の産物なども収められており、地域の方々が交流するのにも一役買っているようです。
活用に至る経緯
元々、旧西海町時代から愛媛大学の施設を誘致したいという動きがあり、合併後も愛南町が誘致活動を続けていました。愛媛大学側でも教育研究の成果を活用し、地域の発展に貢献するという目的があり、平成20年4月、西海支所(旧西海町庁舎)の空きスペースを活用する形で、南予水産研究センターがスタートしました。しかし、教員・学生の増加により手狭になっていたことと、実習などで訪れる学生のための宿泊施設が欲しいというニーズがありました。丁度、西浦小学校が平成22年に閉校することに決まったということもあり、旧西浦小学校の校舎に必要最低限の改修と校庭に飼育棟の新設を行い、平成25年度にうみらいく愛南が誕生しました。
遊休公共施設を活用したメリット
学校なのでスペースが大きく、また校舎は平成3年に作られてから、それほど時間がたっていなかったため、理科室などの設備については、ほとんど改修せずに使えたそうです。そのため、ローコストで再活用することができた点が大きなメリットでした。
遊休公共施設を活用するに関して困ったこと、そしてそれをどう乗り越えたか
やはり小学校跡地利用の必要性を地元住民の皆さんにご理解をいただくことが最も重要でした。活用に至る経緯でも説明した通り、愛媛大学南予水産研究センターが既に西海支所に開設していたという実績もあったため、スムーズに話を進めることができたようです。
どういった補助金を受けたか
施設の改修自体には補助金は受けていないそうですが、「ぎょしょく教育」に関しては愛媛県の新ふるさとづくり総合支援事業を活用しています。
まとめ
学生の地元行事への参加や、地域課題の解決に向けて研究を行うなど、
地域に根付いた活動を進めている様子がうかがえました。
(愛南町地域産業研究・普及センター)
TEL | 0895-73-7120(愛南町水産課水産振興室) |
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