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2021年2月25日
山暮らし
伊方町
ゆっくりと流れる時の中で藍の香りと彩を楽しむ暮らし方
柏木康司さん、圭子さん ご夫妻 

四国最西端に位置する佐田岬半島にある愛媛県伊方町。どこまでも続く青い空とキラキラと輝く宇和海が一望できる閑静な丘の上で昔ながらの藍染を営む夫婦がいる。藍染の原料となる蓼藍(たであい)もみずから無農薬栽培で育て、藍染ブランド「岬藍(はなあい)」を立ち上げた柏木ご夫妻に伊方町の魅力を伺った。

伊方町に移住するまでの経緯を教えてください。

(圭子さん)私が兵庫県神戸市で生まれ、すぐに祖母の住む伊方町に越してきました。高校まで過ごし、大学進学と同時に伊方町から出て新聞社に就職した後、通販会社に転職しました。通販ではアパレルMDになり、やりがいのある仕事でしたが同時に、規格外で大量にでる商品廃棄や生産時の環境汚染にとても胸を痛めていました。

そんな時に藍染と出合い、原料の蓼藍を育てるために、畑を探し出したのが移住のキッカケです。私たちの目指す藍染は原料の葉と水のみ使用し薬剤は一切使いません。だから原料である蓼藍も無農薬で育て地球環境にやさしく誰でも安心して口にもでき、着れるものにしたかったんです。だったら自分たちで育てようということで蓼藍を栽培できる畑を探していたところ、非常に協力的でスピーディーに対応していただいたのが学生時代を過ごした伊方町でした。

(康司さん)私は兵庫県明石市の出身で、書道の専門学校を卒業してから書道教室を開いていました。妻と結婚した後は和文化サロンを設立し、そこで書道や生け花、着付け教室などをしていました。そのアトリエに藍染の名人をお招きしたことが藍染との出合いでした。移住の際は妻が伊方町になじみがあったのでとても親身になって相談に乗ってもらいました。町長に相談させていただいたところ、いろんな方へお話してくださって農地探しがどんどん進んでいきました。

実際に住んでみてどうでしたか?

(康司さん)私は結婚して初めて伊方町に来たのですが、広い海と山に囲まれとても静かな環境なので創作活動にとても集中ができ、非常に気に入っています。近所のスーパーまで片道40分かかるものの、こちらでは渋滞がないので神戸で暮らしていた時と比較するとストレスが全くありません。神戸では馴染みの店まで渋滞で40分かかっていたのが、今は海の見える気持ちの良い道をスイスイ進む40分ですから。それに今ではネット通販や生協もあるので買い物について不便に思ったことはないですね。それから、私たちはメインバンクが伊方町になかったので、ゆうちょ銀行で作り直しました。移住するなら全国に店舗やATMがあるゆうちょ銀行の口座を持っておくと便利です(笑)。

(圭子さん)ここでは旬の野菜や果物、お魚をご近所さんからたくさん頂きます。そのため伊方町で暮らしている方が生活は彩り豊かになったと感じています。その豊かさが書道や生け花などの創作活動にも活きてくると思っています。

伊方町に来てから幸せだと感じるときはどんなときですか?

(圭子さん)静かな環境の中で生け花に集中している時が一番幸せを感じます。自分で育てた花や野花をいけるという贅沢を心から楽しんでおります。

(康司さん)私は遅めの朝食をゆっくり食べている時間がとても幸せです。たまに朝遅く起きると餌付けしている鳥たちが、ご飯はまだか!?って窓を覗いてくるんです(笑)。

(圭子さん)鳥たちが、わたしの手の平から餌を食べてくれるようにもなったんですよ!

今後の目標を教えてください。

(康司さん)まずは自分たちで蓼藍をしっかり育てること、いずれは岬藍が美しい佐田岬半島の特産になったらいいなと思っています。

(圭子さん)私はこれまで通り和文化の発信と同時に今まで携わってきたアパレルのお仕事を今後も続けていきたいと思っています。安心安全な衣料として藍染は必ず役に立つと思っています。藍染が生活着になるよう広めていきたいです。

今後移住を考えている方へアドバイスをお願いします。

(康司さん)伊方町のような山と海に囲まれている土地で暮らすということは、都会にはない手間がかかります。その手間を楽しめる人が向いているのではないでしょうか。

(圭子さん)ここでは時間の流れがゆったりとしているので、都会で気を張り詰めて働いていた自分が嘘のようです。伊方町に来てからは、手作りの食事をゆっくりと楽しみ、夜はたっぷりと睡眠をとるようになり人間本来の自然の暮らしができるようになりました。工夫次第でどこにいても仕事ができる便利な時代になりましたから、気になっている場所を何度も訪ねてその土地の四季を知り、具体的にイメージしながら移住につなげていただけたらと思います。

PROFILE
移住先エリア
※移住先周辺の地図であり、正確な場所ではありません。
出身地 兵庫県
移住元
移住先 伊方町
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