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移住者インタビュー

理想のライフスタイルを目指し、ただいま奮闘中

宇和島市海暮らし

移住して来られる方には、10人いれば10通りの事由がある。今回ご紹介する方は、宇和島市中心部から車で15分、入り組んだ海岸線を持つ真珠の養殖が盛んな半漁半農のまち・三浦地区に、齢60を過ぎてから単身移り住んできた道舟(とうしゅう・仮名)さんだ。

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海岸から山へ向かう路地を少し入ったところにひっそりと建つ、小さな家屋の主を訪ねていくと、裏庭に鍬を入れ、一生懸命に伐採した枝や落ち葉を堆肥にしているところだった。

「4〜5年後に定住できていたら、いろいろお話できたと思うんですけれども」と、主は照れ臭そうに口を開いた。「まだこちらに来て日も浅く、ご覧のとおり、まだ住まいも自分の手で改修中です。できれば顔写真は無しで、名前は仮名でお願いできませんか?」

実は道舟さんは平成23年9月に宇和島へ来たばかり。移住したことを知っているのは、さいたま市に住む奥様と友人ひとりのみ。顔や詳しいプロフィールなどは、ここで自活の道が開けたら再度取材の上で公表してもよい、という慎重な思いからの匿名希望だ。

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完成のあかつきには「道舟庵」と命名予定とか

会社勤めをしていた30代半ば、趣味の空手で腰を痛めた。60歳になる前に空手の普及が目的で渡米。ところがアメリカは車社会のため、生活するうえで車は欠かせない。このため、持病の腰痛を悪化させてしまったという。

自分の体調などを考え、帰国後の2006年頃から移住のための物件探しを始め、数カ所を吟味した結果、宇和島市の空き家バンクで現在の家を購入することに決めた(奥様は仕事と親の介護などで帯同されていない)。

決め手となったのは以下の3要件。

その1 お手頃価格の家が購入できること

住まいは自分の生活に合わせて手を入れたいと思っていたので、賃貸はためらわれた(出る時にトラブルがあるかもしれない)。
以前、建築の仕事を見る環境にあった道舟さんは、見よう見まねで大工仕事をこなす。自分の好みに改装するのだから立派な家は必要ではなかった。

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1階を広いフロアに改造中。ここはアトリエ、兼腰痛のケアで始めた太極拳やヨガを教えられるスタジオになる予定

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石窯を取り付ける予定

その2 農薬があまり使われていない地域に住みたい

 パンやケーキ作りが趣味で、将来は庭で採れた果実でジャムも手作りしたい。ヨガの瞑想に欠かせないハーブティには無農薬のハーブを使いたい。日本養蜂協会の会員でもある道舟さんは、みつばちを飼うつもりでもいる。身体に農薬などはいれたくないのは自然なことだろう。

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ハーブティでリラックス

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玄関前の小さな菜園「無農薬で、どのくらい虫に喰われるのか実験中」

その3 海に近い、ほどよい田舎

小型船舶操縦士とスキューバダイビングの免許を持つ道舟さんにとって、海が目の前にあるのが魅力。今までは、魚は潜って観て楽しむ対象だったが、これからは食料調達のためにも釣りを習得しなければと語る。

この場所は閑村という印象もなかった。
「これまで飛行機で移動するような地域も探し回ったので。ここは、町とつかず離れずのほどよい距離感がいいですね。」

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入り組んだ穏やかな海がすぐそこに。養殖真珠の取り出しなどを行う作業小屋があちらこちらに浮かぶ

●移住に伴う不安などはありませんでしたか?

「やはり新参者ですから、地域の人に受け入れてもらえるか心配はありました。でも、高齢化社会はどこにでもあります。幸い、近隣に同年代のご夫婦がたくさんいらっしゃる。皆さん気軽に声をかけてくださるし、折にふれ魚や野菜などを分けてもらったりと非常によくしていただいています。」

 近所の方の山小屋で車座になって酒を飲んでいたとき、自宅を覆うように生えている裏山の木を伐りたいのだが、と話した。すると数日後、伐採の許可をもらえるよう裏山の所有者との仲立ちをしてくれ、伐採の手伝いもしてくれた。作業は4人がかりで3日を要したという。前出の堆肥はその枝葉を使っていたものだ。
「自分1人では絶対にできなかったでしょう。」と道舟さん。

翌朝、再び彼らは道具を携えて現れ、道舟さんのキウイ棚作りも手伝ってくれた。そして、たった2時間でキウイ棚は完成した。

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自宅裏のキウイ棚。苗もすでに植えられている

 お手頃価格だったという空き家は、かなりひどい状態だった。同行した市の担当者によると、ここまでよく整えられたな、というのが正直な感想のようだ。近隣の人々が協力的なのは、道舟さんの本気度が見えるからではないか、とも。

●現在、移住を考えている方へアドバイスをお願いします。

「情報収集は皆さん考えることだと思うが、実際にはそこで生活してみないと分からないことばかりです。私の場合は、ここで楽しめそうだなと判断したので実行に移しました。
途中で間違いに気づいても後戻りはできない。住んでみて初めて分かることも多いので、可能ならば、少しの時間滞在して、その地域の生活環境などを体感してみたらいかがでしょうか?私の場合、こちらに1週間滞在し、段取りを考えました。」
 とはいっても、住んですぐに出てくる問題もあり、その対処にも頭を悩ましていかなければならない。目下の重要課題は有害鳥獣対策の柵作りだ。

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「ここに鶏小屋も作りたいんですよ」

「それでも、人間関係の苦労がないのがありがたい。」と道舟さんは言う。
「そのうち、石窯やいろりを作りたい。猪肉をほおばりながら酒を酌み交わしたり、趣味のパンやピザを焼いて、お世話になった人たちをもてなしたいですね。」と感謝の気持ちも忘れない。

「慣れてきたらカヌーも始めようかな。」
60歳の挑戦はまだまだ続く。

PROFILE

移住先エリア

移住先周辺の地図であり、正確な場所ではありません。

道舟さん(仮名・68歳) 
平成23年9月、埼玉県より宇和島市にIターン

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