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移住者インタビュー

山のログハウスカフェとともに始まった、定年後の新しい暮らし

四国中央市山暮らし起業

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四国中央市南部。法皇トンネルを抜けると、目の前に広がるのは雄大な自然のパノラマ。この大自然に魅了され、嶺南地区金砂町へと移住した元・警察官の山内芳人さん、千代美さんご夫妻。駐在所勤務からスタートした山暮らしは、定年後の定住、そしてログハウスカフェのオープンへと発展。各地からやってくるお客様を、おいしい手料理でもてなしている。

Q移住の経緯を教えてください

(芳人さん)・・定年まで、警察官として愛媛県警に勤めていました。初任地の新居浜から始まって、県内でも最も忙しいといわれる中予エリアで現役時代の大半を過ごしたんですが、定年が近づくにつれ、自然の中で過ごしたいという思いが強くなりました。それで、僻地の駐在所への赴任希望を出したんです。そしたら、それがたまたま採用され、金砂町への赴任することになって。56歳の時です。

(千代美さん)・・それまで私は、パート勤務をしながら、松山市内の自宅で暮らしていたのですが、“もう定年も近いし、最後くらいは一緒にいてあげよう”ということで(笑)、仕事を辞めて一緒に引っ越してきたんです。ふたりとも、もともと自然の中で過ごすのが好きだったので、とくに抵抗はありませんでしたね。

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Q実際に移り住まれて、どうでしたか?

(芳人さん)・・ここは200名弱の小さな集落ですが、春になれば桜が咲き、夏になればアジサイが咲き、四季折々で自然のいろんな表情が見られます。また、駐在所勤務当時から、夫婦で地元のレクバレーやボランティア団体にも所属していましたから、そこでいろんな仲間と知り会えたのも大きかったですね。

(千代美さん)・・松山市内と違って、自然に囲まれていて雑音がないというのも魅力でした。松山の自宅は隣家と近接していて、どうしても生活音が漏れ聞こえてきますから。シャワーとかボイラーの音とかね(笑)。ここへきたら、そういうのが一気に解消されて、ゆっくり過ごせるようになりました。

Q生活面で困ったことはありませんでしたか?

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▲もとは雑木林だった場所を切り崩して建設

(芳人さん)・・これといってないですね。自然の中にいるのは好きだったし、4年の駐在生活のなかでゆっくり慣れていったという感じです。

(千代美さん)・・地域の人たちにも歓迎していただいて、すんなり馴染んでいけましたね。それに、ここは山の中ではありますが、非常に便利なところでもあるんですよ。四国中央市内までは車で15分程度。それに、消防も目と鼻の先にあって、何かあればパッとかけつけてもらえる。最初は、病院関係を心配していましたが、ここは恵まれていると思いますね。

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▲木のあたたかみを感じさせる店内

Q定年後も、金砂町での定住を決意された理由は?

(芳人さん)・・現役時代は、24時間仕事に追われるような生活でした。それで、駐在勤務も後半に入る頃、定年後もゆっくり暮らせる場所を探し回ったんです。でも、なかなかいいところが見つからなかった。都市部では騒音の問題もありますし、地理的な条件や規制も多い。ここにはそういう制限がほとんどありませんでした。

(千代美さん)・・実はここ、犬を連れてよく通る散歩コースのひとつだったんです。当時は木に囲まれて、うっそうとした場所だったんですけど、前の山が雑林なので、新芽や紅葉のときは本当にきれいで。景色がとにかくすばらしくて、「いろいろ探したけど、やっぱりここが一番いいね」ということになったんです。

Qご自宅の設計も芳人さんが手掛けられたそうですね

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▲金砂湖と山々の絶景が臨めるテラス席

(芳人さん)・・ある程度の設計をして、直接大工さんとやりとりをしました。だいたいの構想はあって、山が見渡せるテラスは絶対につけようと思っていました。柱には、斜面を削ったときに出た雑木を活用しています。

(千代美さん)・・建設にあたっては地元の方にもかなりお世話になりました。林業や山のお仕事をされている方が多いので、屋根の上の作業も平気みたいで。棟上げのときや天井張りなど、「明日休みだから」といって手伝いに来てくださって、本当に助かりました。

Qカフェをオープンされたきっかけは?

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(千代美さん)・・最初は自宅だけのつもりだったんですが、できあがってみたら結構立派な建物になって(笑)。地元の方からも「もったいないから、喫茶店でもしたら」なんて言われるうちに、確かに、これだけの空間があるなら、地元の人たちが集まれる場所があってもいいな、と思うようになったんです。もしその時、私にぜんぜん経験がなかったら“カフェをやろう”なんて思わないんですけど、主人は昔から料理が好きでしたし、私もずっと、ホテルの喫茶部門でパートをしていましたので、それならできるなと。それで、自宅が完成してから、リビングだったこの場所にカフェスペースを作ったんです。

Qご主人、お料理はずっとお得意だったんですか?

(芳人さん)・・そうですね。趣味に近いというか、子どもの頃から、料理番組を見たり、料理雑誌をめくったりすることが多かったですね。仕事にしようとは思ってなかったですが、新婚当初からまかないは私の担当。子どもたちの弁当も夜勤明けの早朝作ったり。それが全然苦ではなかったんですよ(笑)。息抜きの代わりだったのかもしれません。

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▲冬には薪ストーブが大活躍。料理の保温にも

Qカフェは、今年でオープン7年目を迎えます。

(千代美さん)・・趣味と実益をかねて、とはいいますが、実益はないですよね(笑)。私たちの場合は、年金でどうにか生活することはできるし、ある程度足がでることになっても、二人でのんびり老後を過ごせたらっていう気持ちで始めていますから。最初から売上を考えていたら、うまくいかなかったと思います。これはもう長年働いてきたご褒美みたいなものなんですよね。 メディアに取り上げられるとお客さんがパッと増えますが、だんだん落ち着いてきて、「ああ、元にもんたね」って(笑)。そのくらいがちょうどいいんです。冬場は閉めようかなって思うこともありますが、たまに、山に仕事で来られた方が食事に困っていらっしゃることがあって。他の店は冬は閉めてしまうので、そういう時どこも開いてないのは、ちょっとさみしい気もして。だから今も開けてます。

Qお店で出されるメニューについてはどんなこだわりが?

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▲千代美さん手作りのケーキとコーヒーのセット700円

(芳人さん)・・料理は私担当で、ジビエを中心に出しています。人気は鹿カレー。鹿肉と聞いて、最初は驚かれる方も多いんですけど、海外では高級食材。赤身のたんぱくなお肉なので、ぜんぜん癖がなくて食べやすいんです。それを赤ワインで5~6時間煮込んでやわらかく仕上げています。

(千代美さん)・・ケーキや飲み物は私が担当。ケーキでもドレッシングでも、できるだけ手作りにこだわっていますね。野菜は山の斜面で自然栽培してますし、山の水でアメゴも養殖。春が来れば山菜もとれますし、地元の方からもらうものも多くて食材には困りません。

Q逆に、移住して困ったことはありますか?

(芳人さん)・・自然の厳しさを感じることはありますが、苦労に感じたことはないですね。強いて言えば、休みがないことでしょうか。定休日の火曜は、カレーや料理の仕込みでつぶれますし。現役時代は、よく休みを利用して北海道や上高地などに旅行に行っていたんですが、それができなくなりました(笑)。

Q今後、チャレンジしてみたいことはありますか?

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(千代美さん)・・今私たちが一番に考えているのは、二人がとにかく元気で、病気にならないことなんです。健康が一番。病気になったら松山に帰らなくてはいけないでしょう(笑)。だから、いま二人で一生懸命、歩いています。山道の上り坂を運動を兼ねて、加齢に負けないように。

(芳人さん)・・ここは高齢者がほとんどですが、みなさんすごく元気ですよ。引っ越してきた当時、上り坂を散歩していたら、後ろから私たちを追い抜いていくおばあちゃんがいるんです。私たちはもう息があがってたので、うわーっと思って(笑)。当時85歳くらいだったそのおばあちゃん、足も腰もぜんぜん痛くないと言われるのでびっくりしましたね。もちろん、今もお元気です。そういう方がいると、すごく刺激になりますね。

Qこれから移住を検討される方にアドバイスを

(芳人さん)・・最終的には、自然体でいくほかないんですよね。特別な特技があって、それを活かしたいという思いでお店を開くのもいいかもしれませんが、それで生活していこうと思うと厳しいでしょう。そのうえでどうするか、です。それから、まずは地元に溶け込むこと。地域の協力がなければ、何もできませんから。

(千代美さん)・・商売ではなくて、自然の中でゆったり暮らしたい、という方なら、ここは最適だと思いますよ。山だから、そんなに生活費もかからないですし。私たちも年齢が来れば、子どもたちの住む松山に帰らなきゃいけないかもしれないとは思っています。でも、できる限りここにいたい。周りからも「ずーっとおってー」って言われますしね(笑)。とにかく元気で、自分のことは自分でできる、そういう暮らしを続けていきたいですね。

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PROFILE

移住先エリア

移住先周辺の地図であり、正確な場所ではありません。

山内芳人さん(66歳)、千代美さん(63歳)
芳人さんの定年退職を機に、金砂町へ定住。
2009年、地域の憩いの場でもあるカフェ「グリーンハット」をオープン。

カフェ グリーンハット
http://ameblo.jp/greenhat/

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